春を告げるアーモンドの花

南仏プロヴァンスの春はアーモンドの花で始まります。


北風ミストラルの勢力が衰えると、1月でも日差しが暖かく感じられる日が多くなります。冬枯れの木立の間を小さな野鳥が飛び交う中、いつの間にかアーモンドの枝には蕾(つぼみ)がほころび始めます。寒さが緩む頃には、無数の花がアーモンドの木全体を薄桃色のヴェールのようにすっぽり包みます。寒空の下で震えるばかりの木々とはまったく対照的です。このアーモンドの健気(けなげ)さが人の心さえも温めてくれます。こうして冬枯れの景色は一転し、春の幕開けとなります。静まり返っていた野山はいっせいに活気付き、トカゲやヤモリも枯葉の巣から抜け出して、陽光の下で甲羅干しを始めるようになります。

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